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かつて同じイングランド代表スティーブン・ジェラードとともに世界最高のセンターミッドフィルダーと評されていたフランク・ランパード。強烈なミドルシュートと無尽蔵のスタミナを武器に長年の間プレミアリーグの顔として活躍してきましたが、ブラジルW杯終了後にMLS(メジャーリーグサッカー)のNYシティに完全移籍。今後のMLS発展のためにランパードへかけられる期待はとても大きいです。
今回はそんなランパードにまつわる感動的な話を紹介します。
少女に捧げた優勝ゴール!年間最優秀選手賞!
2004年夏、ケント州に住むに脳腫瘍のため余命わずかと診断された10歳の女の子がいました。彼女の名前はルーシー。
これを悲観した彼女の家族は、ルーシーがファンであったランパードへ手紙を送り、物語はここから始まります。
この手紙を見たランパードは2005年1月にルーシーをチェルシーのトレーニング・グラウンドに招待。同僚ジョン・テリーとともにランチをともにし彼女を励ましました。
その後も携帯メッセージのやりとりやカップ戦準決勝への招待を通じランパードはルーシーを励まし続けました。
チェルシーがプレミア優勝を決めた対ボルトン戦で2ゴールをあげたランパードは「That’s for you, Lucy!」と雄たけびをあげてゴールをルーシーに捧げ、翌チャールトン戦は、優勝セレモニーが行われるということもあり、ルーシーはランパードの計らいで招待され、他の選手達からも熱い歓迎をうけマスコットも務めました。
しかし、それから3日後・・・・
ルーシーはその短い生涯を終えました。大好きなランパードにポエムを遺して。
Frank Lampard is the best
He wears the Chelsea vest
He’s lucky No 8
And he is my best mate
He is so kind and funny
And I’ve heard he earns lots of money
I like to see Frank whenever
And I hope we stay friends for ever
ランパードは自宅から約320キロを運転しルーシーの葬儀に参列。
そしてケントからロンドンに引き返して、その夜に行われた年間最優秀選手の表彰式に出席し、受賞スピーチで次のように語ります。
「ルーシーという女の子のことを話させてください。
彼女は僕たちがプレミアの優勝トロフィーを掲げたチャールトン戦に来てくれました。
彼女は脳腫瘍をわずらっていましたが、がんばってその試合を観に来てくれたのです。
彼女が僕に見せてくれた品性と力強さはあらゆる物の見方を変えさせてくれるものでした。
僕はこの賞を彼女と彼女のご家族、特に彼女のお母さんに捧げたいと思います。」